心の痛みと向き合ってみる

私にはおばちゃんがいる。今年90歳の、祖父の妹さん。


3年前、おばちゃんとデートした。私が住んでるところは、新幹線で1時間ちょっとの場所。おばちゃんに会いにはるばるやって来た。


おばちゃんとは、じいちゃんの葬式で話したくらいなのに、不思議と馬があった。感覚的なもので、人といても違和感を覚えることの多い私には年の離れた友達が出来た気持ちだった。


ケータイを持っていないおばちゃんだから、「◯時に、噴水前に待ち合わせ」だった。現代ではあまりない待ち合わせ方法で、会えるかどうか不安に思いながら向かった。


無事会えた。


パフェを食べる。映画をみる。お好み焼きを食べる。コーヒーを飲む。それぞれの場所にいくのに、勝手しったるおばちゃんは本当歩くのが早くて、ついていくのに足を早めた。本当におばあちゃんかよ。やべーなこのチャキチャキ具合。「席を譲られたことがショックだった」と話すおばちゃんは、私の知ってるご年配の方じゃなく、一人のキャリアウーマンだった。おばちゃんは早くに旦那を亡くし、今までたった一人で生活してきたツワモノなのだ。


最後、私に新幹線チケットを買わないのかしつこく聞いてくる。もう回数券買ってるから指定するだけだと言っても、買いなさいと言ってくる。多分出そうとしてくれていたと思う。お別れのときに、三万入った封筒を押し付けてきた。「ありがとうね。」と言いながら。そんなの要らないのに。私は友達に会いにきただけだ。



そんなおばちゃんが金曜日に入院したという。今日、お見舞いに行ってきた。はるばる新幹線に乗って行ってきた。



おばちゃんは点滴につながれ、ご飯も食べれず、歩くのもあまりできなくなっていた。


あのおばちゃんが?と呆然とした。


私のことは認識して、会話の意思疎通はできた。



3年前は、化粧もバッチリ、私におすすめのクレンジングだって教えてくれた。今はもう化粧もしたくないって。



記憶のおばちゃんとの落差がすごすぎて、悲しすぎて、寂しい気持ちがずっと自分の中にいる。


あのキャリアウーマンはどこに行った??ガールズトークでいつまでも喋れそうな勢いのおばちゃんは??なんで??




おばちゃん、死んじゃいやだよ( ;  ; )また一緒に映画観ようよ( ;  ; )おばちゃんが「カンダマサキがいいのよ〜!」って言ってた映画、観たよ。その時はそういう俳優がいると思って聞いてたけど、あれはスダマサキって読むんだよ。もう知ってるかな。感想一緒にしゃべりたいよ。




「自分が、こんなに早く倒れると思ってなかった。だからやりたいことやりなさいよ。」って。



やりたいことやるね。



またお見舞い行く。